「俳句界」20代特集に奈良拓也君を推薦

「俳句界」2018年12月号(?)の20代特集に、信州大学生で、吟遊会友の奈良拓也君を推薦。

いま結社誌に投句している若手で、有季定型を超えて、新しい可能性を予感させる人は皆無だろう。邑書林の『新撰21』に登場した人たちは、全員消滅する。姑息な野心はまったく意味がない。

もう百年以上前から、世界の俳句は、もっと高度で自由な詩の最前線となっていた。このことは、岩波文庫『山頭火俳句集』(2018年7月、岩波書店)巻末の解説「水になりたかった前衛詩人」で書いた。

日本の戦後の金子兜太の前衛性は、実はかなり世界のモダニズムから遅れている。吉本隆明はこのことに気づいていた。「中途半端な前衛」に終わっている。

とにかく、まじめに有季定型で書いていても、それはほとんど意味がない。初歩的な練習問題をこなしているにすぎない。現在、夏井いつきのやっていることも、ちんどん屋レベル(ちんどん屋に失礼だが)。

早く、日本の俳句愛好家が、自分たちの錯誤に気づいてほしい。

日本の俳句500年の歴史は、芭蕉、山頭火、番矢が3巨匠になるだろう。

これら3人を超えなければ、俳人として残らない。

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