重く熱い『沖縄詩歌集~琉球・奄美の風~』

鈴木比佐雄、佐相憲一、座馬寛彦、鈴木光影編『沖縄詩歌集~琉球・奄美の風』(コールサック社、2018年6月23日、本体価格1800円)が届く。

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沖縄を詠んだ短歌、琉歌、俳句、自由詩収録。収録者204名。

神話、楽園、抑圧、戦争、差別、祭祀、祈り、自然破壊、基地などを詠う重く熱いアンソロジー。

八重洋一郎の自由詩「日毒」の「日毒」という語が極め付き。この詩の最後の2行。

  まさしくこれこそ今の日本の闇黒をまるごと表象する一語
  「日毒」

楽園でもあり、地獄でもある南の島。御嶽(うたき)が本土の神社より生き生きしている聖地。ここにも破壊の魔の手が及ぶ。

この詩歌集に、夏石番矢「琉球鳳凰木」20句(句集『巨石巨木学』、1995年から)収録。

  いつしんあんらくりゆうきゆうほうぼくさんげ
  一 心 安 楽 琉 球 鳳 凰 木 散 華  番矢

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