国家の起源とテロ

国家の起源には、暴力や虚偽や陰謀やテロリズムが必ずある。

たとえば、『古事記』の神武天皇のくだりは、先住民謀殺に満ちている。古代の日本の国家は、テロもしくはゲリラから始まっている。

イスラム国が、これからどうなるかはわからない。

イスラム国がテロを行っているから不当だと非難するなら、日本の古代も、テロやゲリラから始まっているから、日本は古くからテロ国家で不当だと非難しなけれなならない。

明治維新も、テロとゲリラから始まっている。

おそらく、どのような国家の起源には、古代でも、近代でも、テロがその起源に存在する。

権力の中核は、常に不当で残酷。

2012年3月、ハンガリーの首都、ブダペストの国会議事堂近辺を歩いた時、ハンガリー動乱の痕跡を見たし、多くのハンガリー人の犠牲者の記憶がしみついていた。

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2012年3月16日撮影。

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2012年3月17日撮影。

権力の階段いまは濡れずに無人  夏石番矢

Now not yet wet
the stairs of absolute power
deserted

Ban'ya Natsuishi

この「濡れず」には、血に濡れずが含意としてある。

出典「吟遊」第55号(2012年7月20日)


参照
My arrival at Budapest
https://banyaarchives.seesaa.net/article/201203article_20.html

Dinner in Budapest and a haiku
https://banyaarchives.seesaa.net/article/201203article_21.html

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