帰国直前の9月14日(日)午後2時~4時半、
ハノイ市交通運輸局科学及び訓練研究センター
TRUNG TAM NGHIEN CUU KHOA HOC VA DAO TAO'' SO GIAO THONG VAN TAI HANOI
の3階会議場で、ハノイ俳句クラブの俳句朗読会に出席。約40名出席。
私は自作俳句5句を、日本語、英語、フランス語、ベトナム語で朗読。ベトナム語の発音がかなりむずかしいので、俳句翻訳者のレー・ティビンさんが朗読。
南の大魚の夢に入りて叫びたし
出典 句集『神々のフーガ』(弘栄堂書店、1990年)
Minami no taigyo no yumeni hairite sakebitashi
Entering a dream
of that Great Fish of the South,
wanting to cry out
Entrer dans le rêve
d’un gros poisson du sud
envie de crier
Vào giấc mơ/Vụ cá lớn phương Nam/ gào thét
(LTB dịch)
日本からは、鎌倉佐弓、堀田季何も朗読。
ベトナム側は、十数名朗読。朗読が進行するうちに、俳句創作についての質疑応答になる。
「俳句では形容詞が使えない」
「いいえ、使えます」
「季語はどうしたらいいですか」
「世界共通の絶対的な季語はないので、ローカルなことばとして使ってください」
「『私は水あらゆる塵を浮かべます 夏石番矢』が理解できません」
「水の大きな抱擁力を詠んだ一句。水は『塵』を受け入れて汚れるけれども、すべてを包み込む」
30代のハノイ俳句クラブ会員、ディン・チャンフオンさんから、『月の花びら(Canh trang)』(2014年)という句集をもらう。会員ではない詩人のヴオング・チョングさんからは、俳句も収録された『詩選集(TUYEN TAP THO)』(2011年)をいただく。
私が初めて訪問した2年半前にくらべて、俳句はハノイにめざましく浸透した。
朗読終了後、全員で、俳句を日本語、ベトナム語で揮毫。
20代のガウ・チュー君が用意してくれた大きなベトナム紙の左に、次の句を私は書く。
未来より滝を吹き割る風来たる 番矢
ベトナム語訳は、ガウ・チュー君が書く。
そののち、おいしいフォーを中心街で有志と賞味。私は牛肉のフォーを2杯食べる。この店は2年半前にも、ハノイ俳句クラブの1人に連れてってもらった。
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ベトナムの新聞「文芸」2014年9月20日付けに記事
Excerpt: ベトナムの新聞「Văn nghệ」(文芸)2014年9月20日付け(通巻2848号)に夏石番矢講演原稿のベトナム語版「ハノイと世界俳句」。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2014-10-25 19:17
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