猛暑の研究会

8月5日(火)午後2時から5時過ぎまで、学習院大学目白キャンパス北2号館1005号室で、

カタリの会(仮称)

に出席。呼びかけ人の同大学文学部教授兵藤裕己さんをはじめとする研究者、評論家、詩人、院生、学生など約30名参加。

川田順造「人を神に祀る風習:日本の近代化を問い直す視野で」

が約2時間の発表。赤穂四十七士、楠木正成を、明治天皇が神格化してゆく日本近代の生成期を、神戸の湊川神社、赤穂の大石神社という、明治以降に創建された神社の資料や映像をスクリーンに投影させながら、解明。

いずれもなじみの神社なので、興味深く傾聴。母方の丸山家は、赤穂藩の開拓庄屋。赤穂浅野家から浅野家の家紋をもらっている。父は神戸で生まれた。「なんこうさん」ということばは子供のころよく聞いた。

左隣の神山睦美さんは、生地の東北地方の老人たちから自分たちは「エゾ」だと聞かされた話、右隣の藤井貞和さんは、母方の長州の神道の家についての話などを質問がわりに持ち出され、近代化の別の面を実感。

赤坂憲雄さんは、出身地の会津への明治政府による差別を語る。白虎隊が四角い顔の青年たちから、美化されて細面の青年に変貌させられていったとも指摘。

佐々木幹郎さんとはひさしぶり、山本ひろ子さん、伊藤聡さん、貫成人さんとは初対面。森川雅美さんとはこのところときどき出会う。

私は、御霊信仰の起源について質問する。同じ神にあるとされる「和御魂(にぎみたま)」「荒御魂(あらみたま)」の後者と関係があるのかどうか。また、近年、神社に「祖霊社」が新設されている事実についても質問。

兵藤さんは、近代天皇制の中核の「現人神(あらひとがみ)」は、元来は「荒人神(あらひとがみ)」だったと発言。

こののち、目白で、二次会、三次会につきあい、帰宅の終電車に間に合ったのはいいが、川越市まで寝過ごして、タクシーで帰宅。

真夜中も暑かった。

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新規・第2回うたげの会
Excerpt: 10月26日(日)、首肩の凝りが、根っこから軽くなりつつある。そのかわり、眠い。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2014-10-27 13:11