ガリラヤ湖、オフリッド湖、琵琶湖の共通性を、このところ考えている。
俳句を詠んでいないのは、琵琶湖。私の句集『楽浪』(1992年)は、琵琶湖と直接の関係はない。けれども、韓国、出雲、熊野、とくに熊野を詠んだ俳句群に対して、「楽浪」というタイトルがなぜか思い浮かんだ。
「楽浪」は日本の詩歌に無縁の地名ではない。古代朝鮮半島楽浪郡起源の「楽浪」を「ささ(ざ)なみ」と読ませて、琵琶湖と関係付けている和歌が、万葉集などにあるのは、楽浪郡とゆかりのある人々が、和歌を詠んでいるからだろう。
楽浪の国つ御神のうらさびて荒れたる都見れば悲しも 高市連黒人
7月8日(月)、この都、大津宮跡を、猛暑のなか歩いた。「荒れたる都」ではなくて、地下に埋もれた都の上を歩いた。
1泊したホテルで、「びわこ虫」に注意との掲示があった。新種の小型羽虫のようだが、見かけなかった。
いまようやく、「琵琶湖」を詠み込んだ次の俳句を作った。
都のかけらを琵琶湖は羽虫にするらしい 夏石番矢
参照
大津へ
https://banyaarchives.seesaa.net/article/201307article_12.html
瀬田の唐橋へ 数寄和で揮毫
https://banyaarchives.seesaa.net/article/201307article_13.html
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新落款で色紙
Excerpt: 数寄和大津の麻田有代さんが、京都・伏見の職人さんに依頼して生まれた3つの新落款のうち、一つを使った色紙を誕生日の夜書いた。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2014-07-04 00:51
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