https://banyaarchives.seesaa.net/article/201302article_14.html
で鮮烈なシニア・デビューを果たした中国のハン・ヤン。2年前の4大陸のときの羽生結弦よりも、男子フィギュア演技にふさわしいたくましさを感じさせる。16歳(?)の彼はさらに大きく伸びるだろうし、ソチ・オリンピックの有力メダリスト候補。羽生結弦の今後のライバル。
昨年末からフィギュアスケートに魅せられているが、それぞれの大会がドラマ。
羽生にしろ、ヤンにしろ、ジュニアから時間を置かずシニアで好成績を獲得できるのは、この競技にすぐれた人材が集まり、生きたスポーツであることのあかし。プルシェンコ・ヤグディン時代から後退した4回転ジャンプが、この競技で復活しつつある。
ところで、ハン・ヤンは漢字でこう書く。
閻 涵
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%BB%E6%B6%B5
出身地が、ハルビン。
YouTubeでの彼の最も古い演技動画は、2005年タイでの撮影。9歳(?)のときの演技。ビールマン・スピンも披露していた。
https://www.youtube.com/watch?v=ml8XT32kOec
声援がすごい。
1996年生まれ(年齢詐称疑惑あり)のハン・ヤンが生まれる3年前の1993年10月、ハルビンを訪れたことがある。この都市の印象とヤンの目覚ましさは重なる。
訪れたハルビンは、私の知っている限りでは、最も大気汚染の深刻な都市だった。この都市にいる数時間、口からハンカチを離せなかったし、この土地で痛めつけられた気管支は、帰国後数か月たたないと回復しなかった。このすさまじい大気汚染の都市で生活してゆける人間は、よほどタフ。
また、ハルビンは、ロシア人も多く、ロシア文化の影響も濃い都市。
大気汚染もさることながら、簡易公衆トイレで便のてんこ盛りを見た印象も強烈だった。こういうハルビンで生まれたタフな若者、ハン・ヤンが、かつて大気汚染がひどかった大阪で、フィギュアスケートの衝撃的シニア・デビューを果たしたのである。
ハルビンの町はずれに、松花江がある。この川も冬は氷結する。スケートは、ハルビンではあたりまえの娯楽かもしれない。すさまじい大気汚染、冬の極寒が、ハン・ヤンを育てたのだろう。
氷結前の松花江の岸辺で、ガイド役の吉林大学生(当時)、許栄新君とのスナップ。私も若かった。
氷結大河から汚れた天へジャンプする
天は汚れ大河は凍って人は糞する 夏石番矢
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