https://banyaarchives.seesaa.net/article/201212article_22.html
で触れた、ヤマタノオロチの尾から出てきた、
都牟刈之大刀
とは何だろうか?
「ツムガリ」の「ツム」についての3説。
1 お頭(ツム)
2 錘(ツム)、紡錐
3 高句麗初代王朱蒙(鄒牟)
いずれもおもしろい。
1だと、首狩りの太刀。オロチの尾から首狩りの太刀というおもしろさも生じる。
2は、紡錘形の両刃の太刀。そういう刀があったかどうかやや疑問だが、十分ありえる。これを内蔵していたオロチの尾が、丸くふくらんでいることにもなり、オロチの姿に具体性を与える。
3によれば、朱蒙も鄒牟も、神または王を指し、カルが鉄を指す朝鮮語なので、神のもしくは王の鉄の大刀。一見突飛だが、とてもまっとうな説。
1~3のどれか一つではなく、すべてを重ねているとしたら、神または王が持つ、首狩り用の、紡錘形の両刃の鉄の太刀ということになる。これがオロチの尾から出てきて、いまは熱田神宮の御神体になっている。
こういう太刀を内蔵するオロチも、単に退治される邪悪な脅威ではなくなり、水神、王権の根拠を与える超存在。
氷河のごとし太刀に巻き付いた神話 夏石番矢
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