古事記ノート(17) 仏訳古事記入手

フランス語訳『古事記』を、インターネット注文して、入手。2年前は、仏訳新刊は存在しなかった。M大H学部の専門演習(古事記)は、すでに前期終了。後期に活用したい。

Kojiki
Chroniques des faits anciens
par Pierre Vinclair
le corridor bleu, Saint-Pierre, 2011

散文訳ではなく、一行の長さが決まっていない、自由詩訳。

最初に登場する「天之御中主神」の仏訳は、

Maître-Luxuriant-de-l’Unification

日本語では「統一の豊かな主人」。中央主権国家で、官僚支配の国フランスらしいとらえ方。

この仏訳の副題「年代記」は、表面上適切かもしれないが、実際解読してみると、時系列で遠い過去から近い過去へ整然と並んだ記述ではないので、あまりいい副題ではない。かと言って、代案がない。

これが、現在も根強く続く日本的混沌。


参照
古事記ノート(16) 南への回路
https://banyaarchives.seesaa.net/article/201206article_32.html

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古事記ノート(18) 天の死と更新
Excerpt: ひさしぶりで古事記ノート。明治大学法学部の乾ゼミ(古事記)も続いている。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2012-12-12 21:50