全モンゴルの象徴、オチルバトさん

8月27日夕方には、内モンゴル・フフホトから、モンゴルの首都、ウランバートルへ飛行機で飛んだ。着陸寸前から、夜の闇に稲妻が光り、飛行場からホテルまで車で移動中、大雷雨となる。モンゴルの天の神さまから、大いなる歓迎を受けたようだ。ホテルへの移動中、闇に紛れて風景がはっきり見えないながらも、なんだか昔の日本の田舎に紛れ込んだ印象を持った。家やゲルの乱雑な並び方が、日本の田舎を連想させる。

    ビルとゲルのウランバートル夜の雷  夏石番矢






翌28日の朝、モンゴル・日本文化センターへ行き、第2回国際学術会議「モンゴル世界の過去と現在」の初日に出席。このセンターの周辺は、戦後の社会主義時代の建物が多く、東欧の都市によく似ている。

朝日の射すセンター正門前で、第二次世界大戦中の南モンゴル独立運動の指導者、徳王(デムチュクドンロブ)の子息、オチルバトさんと出会った。モンゴルの伝統衣装を着ておられた。モンゴルの独立を認めたくなかった中国は、徳王を戦犯として貶め、歴史から消している。中国が日本を非難する歴史の改竄を、中国自身が行っている。中国が隠蔽している多くの民族問題は、これから必ず噴出してゆくだろう。

徳王(デムチュクドンロブ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%A0%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%96

今回の会議は、モンゴル文化の、人文・社会・自然科学にわたる総合的国際会議で、モンゴルはもとより、内モンゴル、台湾、中国、ロシア、日本からも学識者が参加している。

その会議にとって、徳王の唯一の忘れ形見、オチルバトさんは、全モンゴルの象徴的存在となった。参加者全員が、オチルバトさんに敬意を表していた。オチルバトさんの父の徳王や兄はすでに他界し、オチルバトさんも、子孫を残せないきびしい境遇に置かれながら老いた。

オチルバトさんを中央に、バー・ボルドー(富川力道)さんとともに、記念写真を撮ってもらった。オチルバトさんは、この国際会議に出席できる喜びを、病弱ながら全身で表していた。

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   全モンゴルの象徴と会う雷雨の翌朝  夏石番矢

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