国際化した柔道は、どうだろうか? これも日本人サイドは、相撲と五十歩百歩。国際柔道連盟から、日本の理事が消滅する。せめて、理事には柔道馬鹿の山下泰裕ではなく、数か国語ができ、国際戦略のある日本人を選ぶべきだ。これから、日本にさらに不利なルール改正や、日本抜きの国際化や商業化が進んでゆくだろう。
1996年から1998年のパリ滞在中に私は、俳句もいずれ柔道と同じような局面に立たされると感じた。俳句の国際化は、結局、日本抜きでの俳句の普及と日本抜きでの進展になりかねないからである。日本抜きの俳句の国際ルールすら作られかねないとも危惧した。
こういう状況は、基本的に変わっていない。俳句の発祥地が日本であろうとなかろうと、一度俳句が国際化されたならば、次に俳句をどうしてゆくかは、国際社会では日本人以外が決定してもいいのである。
世界俳句協会は、最初は、英国在住のペテン師日本人S・Tが考え出し、それにスロヴェニアのディミータル・アナキエフと米国のジム・ケイシャンが相乗りした。日本に国際俳句交流協会が存在しながら、それが何の意味もないので、世界俳句協会が誕生したのである。
2000年9月の創立大会から同年12月まで、いろいろないきさつがあり、英国のS・Tは、世界俳句クラブの会長となって、世界俳句協会から去り、共同創立者は、夏石番矢、ジム・ケイシャン、デミィータル・アナキエフとなり、この3人がディレクターとして働くことになった。
その後、ケイシャンとアナキエフは、ディレクターを去った。2003年の第2回大会で決定した規約ではディレクターは三人以内なので、2005年9月からは、わけあって夏石が一人ディレクターを務めている。
世界俳句協会にも、乗っ取り騒動があった。2005年7月の第3回世界俳句協会大会終了後、米国とフランスのディレクターが夏石排除を試みようとしたのだ。これはなんとか防いだ。大会終了後の夏石以外の二人のディレクターの規約違反に対して、除名処分を下したのである。
世界俳句協会は、第4回世界俳句協会大会の協会会議で、使命のなかに、日本語についての条文を入れる。実は現在、英語中心主義が打ち出され、日本語を含むその他の言語は同列だったのである。これではただでさえマイナーな日本語が、さらに俳句でも地位を落とす。この日本語排除を考え出したのが、ペテン師日本人S・T。いまは何も活動していない。
俳句も、すでに柔道と同じく、日本人だけのものではなくなっている。これを日本人は誇りに思うだけでは、厳しい国際社会では取り残されるだけである。これから俳句をどうしてゆくかを積極的に打ち出してゆかねば、置いてきぼりを食う。国際柔道連盟の日本はずしの動きは、決してよそ事ではない。
秋の竹藪置いてけぼりの柔道家 夏石番矢
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