「軸」創刊四十周年記念俳句大会特選句 (2)

「軸」創刊四十周年記念俳句大会で、私が選んだ句には、特選以外では、次のような句がある。

    夕星を食べた順から芽吹き出す  白井 春子

    梅香る音無き世界千手の手     増渕 純代

    立葵誇りは背骨のようなもの    坂口 伸子

    先生と折り紙の雛降りてくる     岡野 高士

    野火はげしあれは山頭火かもしれぬ   鯉沼 幸子

    春風や少女即座にイエス・ノウ   志賀 綾乃

    春愁や万来の波受け止める     野口 京子

    裸木の澄みきっている曲り角    杉山真佐子

    一本の桜すべての死を赦す     市川 唯子

なかなかレベルの高い句が、並んでいる。一句に奥行きと独自性があるものを選んだ。
夏石番矢選以外で注目した特選句を、紹介しておこう。

池田澄子特選
    少し遊んでしゃぼん玉から帰る    表  ひろ

金子兜太特選
    畑打ちの父を見ている授業中    豊田 いと

鎌倉佐弓特選
    梅が香をポケットに詰めしんがりに 佐藤 絢子

塩野谷仁特選
    野火走る太平洋から逃れんと    高橋  徹

参照
「軸」創刊四十周年記念俳句大会特選句
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200706article_16.html

この記事へのコメント

  • 三毛猫

    いい俳句が並んでいますね。これも主宰の秋尾敏さんの指導力の賜物でしょうか?
    2007年06月13日 21:30

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