ホーミーにらくだの涙透き通り 吉村順子
4月29日、前日の嵐が嘘のような好天、言わば「モンゴル晴れ」に恵まれ、東京都練馬区光が丘公園けやき広場で、発表と表彰が行われた。
夏石番矢の「未来より」の色紙は、吉村順子さんの手に。
ステージの上から、美しい雲を見た。飛行機雲も見えた。
最優秀賞受賞者の吉村順子さんは、明治大学文学部に非常勤講師として来ておられる方だった。30年ぶりに作った俳句とのこと。実際にモンゴルに行き、今回の最優秀賞作品を作られた。なかなかの作だ。
実は、まぼろしの最優秀賞俳句があった。この俳句大会の責任者、ズカ(バトジャルガル・ムンフズル)さんの俳句。
星の数羊の数が野心かな
自分の句が高得点とわかり、彼女は途中で取り下げた。これは、吉村順子さんの句の価値をおとしめるために、ここにあかしたわけではない。
今年、東京大学大学院での留学を終え、モンゴルに帰国されるズカさんの潔さと、彼女が作った俳句のレベルの高さを、どこかで書いておきたかったのである。
このほかの入賞句
駱駝隊来てオアシスの水ぬるむ ロブサンドルジ・ガルタ
天馬笑むのこりのこった草の上 清水国治
天に鷲アジアの臍で馬頭琴 石倉秀樹
白駿馬どこかで春の口笛が 高宮千恵
いずれも、雄大な秀句。
参照
最優秀賞への色紙 モンゴル春祭り2007
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200704article_33.html
ハワリンバヤル(モンゴル春祭り)2007最終打ち合わせ
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200704article_28.html
モンゴル春祭り2007俳句大会 最終選句5句
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200704article_26.html
緊急募集! モンゴル春祭り2007 俳句大会
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200703article_49.html
この記事へのコメント
風花
ズカさんの俳句・スタイルの良さも抜群!素晴らしい!
そして!モンゴルに10年通い続けている写真家、清水哲朗さんに偶然出会い感激しました!写真談議に花が咲き、9月のWHA大会に来て下さることになりました!
Fujimi