先週の金曜日、4月20日から、あるショックが続いている。
「歌麿」の衝撃
とでも言おう。
喜多川歌麿の枕絵の、男の一物の巨大さに驚いているのではない。もっと、基本的なことにびっくりした。
1955年(昭和30年)に出版された日本の本を、「比較文化論A」受講者のM大法学部2年生に読ませて、「歌麿」という漢字は読めたが、「どういう人ですか」という質問に、「わかりません」という答えが返ってきた。
別の授業では、口頭で、「うたまろを知っていますか?」と尋ねると、「落語家ですか」との答え。
M大生はどうなってしまったのだろうか。
「さすがは、ゆとりさん!」と口をすべらした後味が、とても悪い。
文部省のゆとり教育は、とんでもない事態を招いている。
ゆとりは無知を呼び電磁波中毒の雑踏 夏石番矢
救いは、ゆとり教育世代が、投げやりになっていないところ。投げたらあかん!
参照
ゆとり教育世代への危惧
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200704article_27.html
この記事へのトラックバック
UTAMARO紹介
Excerpt: 大学生が、歌麿を知らない歌麿の衝撃
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2007-05-20 19:47
愛国心と中華思想
Excerpt: 愛国心は、自国と他国の正確な知識に基づいて、ようやくまっとうなものとなる。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2007-06-15 19:01
共産主義者の浮世絵と印象派研究 福本和夫の古本
Excerpt: 昨年末、ネットで古本を注文した。福本和夫『北斎と印象派・立体派の人々』(昭森社、1955年1月1日、当時の定価800円)である。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2007-07-14 22:17
「歌麿」の衝撃から浮世絵の認識へ
Excerpt: 「歌麿」の衝撃で、一時はどうなることかと危ぶんだ、明治大学法学部の授業「比較文化論AⅠ」の前期のレポートを読んで、採点した。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2007-08-03 17:22
japanoiseの存在をはじめて知る
Excerpt: 10月5日(金)、明治大学法学部の「比較文化論AⅠ」の授業で、優秀な前期のレポートを書いた男子学生3人に、おのおののレポートを口頭発表してもらった。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2007-10-05 18:56
福本和夫著作集へ月報寄稿
Excerpt: インターネットで購入した福本和夫『北斎と印象派・立体派の人々』(昭森社、1955年)についての、このブログの記事
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2008-01-14 22:10
「比較文化論」(浮世絵と印象派)採点完了!
Excerpt: M大学H学部の後期「比較文化論」(浮世絵と印象派)のレポート約60通を読み終え、採点した。うち二人は中国人留学生。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2008-01-25 00:12
ゆとり教育の責任
Excerpt: さきほどサイトで、気になる記事を見つけた。
Weblog: Ban'ya
Tracked: 2008-02-17 22:43
この記事へのコメント
坂本
東大の大学院生に「先生、ドストエフスキーって誰ですか」という質問を浴びせられた石田英敬さんの話を思い出しました。もうすでに文部科学省のゆとり教育の弊害といった次元を超えているように思われます。
Fujimi
Fujimi