「歌麿」の衝撃! ゆとりさん

先週の金曜日、4月20日から、あるショックが続いている。

「歌麿」の衝撃

とでも言おう。
喜多川歌麿の枕絵の、男の一物の巨大さに驚いているのではない。もっと、基本的なことにびっくりした。

1955年(昭和30年)に出版された日本の本を、「比較文化論A」受講者のM大法学部2年生に読ませて、「歌麿」という漢字は読めたが、「どういう人ですか」という質問に、「わかりません」という答えが返ってきた。

別の授業では、口頭で、「うたまろを知っていますか?」と尋ねると、「落語家ですか」との答え。

M大生はどうなってしまったのだろうか。

「さすがは、ゆとりさん!」と口をすべらした後味が、とても悪い。

文部省のゆとり教育は、とんでもない事態を招いている。

    ゆとりは無知を呼び電磁波中毒の雑踏  夏石番矢

救いは、ゆとり教育世代が、投げやりになっていないところ。投げたらあかん!

参照
ゆとり教育世代への危惧
https://banyaarchives.seesaa.net/article/200704article_27.html

この記事へのコメント

  • 坂本

    夏石さん、こんばんは。

    東大の大学院生に「先生、ドストエフスキーって誰ですか」という質問を浴びせられた石田英敬さんの話を思い出しました。もうすでに文部科学省のゆとり教育の弊害といった次元を超えているように思われます。
    2007年04月26日 00:41
  • Fujimi

    坂本さん、なるほど、そこまで進んでいますか。さきほど、都立高校の先生に電話してみましたが、かなりひどいですね。日本全体の問題で、かなり重症ですね。私の認識が甘かったです。さて、対策はありますか? 現内閣はますますひどい方向に持ってゆくでしょう。やれやれです。
    2007年04月26日 01:59
  • Fujimi

    ゆとりさんは、すなおでいい子が明大法学部では多いような気がします。
    2007年04月27日 23:36

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