アンドレ・ブルトンの粗雑

シュルレアリスムの教祖的パイオニア、アンドレ・ブルトンの『ナジャ』『通底器』などを和訳で読んだ。 私の大学生、大学院生時代の1970年代、80年代、アンドレ・ブルトンは、20世紀前衛文学・美術の帝王的存在だったが、残された書き物は、粗雑。雑文の張り合わせの域を出ない。 第1次世界大戦と第2次世界大戦の間のヨーロッパの混乱期に、フロイトの無意識分析、マルクス主義の隆盛、オカルトなどに刺…

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