金子兜太最後の句集『日常』評

金子兜太生前最後の句集は、『日常』(2009年、ふらんす堂)。作者の没後、古本で入手し、読んでみて感想を書いておきたい。 総評として、不完全燃焼というより推敲不足の作を集めた句集。1970年代からの長い句作上の停滞がこの句集でも顕著。ひらめきがない。 一句として完成せずに、中途半端に季語が添えられている句が多い。 なかでは、次のような句がまずまずの出来。   金柑を狐の親…

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横浜美術館の「モネそれからの100年」展 期待外れ

猛暑の2018年8月15日(水)、電車に2時間乗って、横浜美術館の「モネそれからの100年」展を観に出かける。 入場券売り場で30分並ぶ。しかし中身は、期待外れ。 東京・上野の国立博物館「特別展 縄文―1万年の美の鼓動」のほうが、ずっとすごい。モネから続く現代美術がちゃちに見えた。カタログは買わなかった。 期待外れは、展覧会後も続く。昼食をとりたくても、周辺のレストラン…

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